「あとでルーズリーフかなんかに書いて机の中にでも入れといてくれればいいから」
「う、うん……」
そして頭をポンポンとなでられて、教室を出ようとする。
「あっ……そ、それっ、わたしも持つよっ」
先生から渡されたプリント。
さっきの衝動で手から落ちちゃったんだ。
「こんなの俺がぜんぶ持つから。
海凪は熱、冷ましといて」
「へっ?
ね、熱……?」
「うん」
すると立ち止まったわたしのところへやってくると。
「俺にキスされて、顔かわいーことになっちゃってるから」
「っ……」
唇をそっと優しく指でなぞって、フッと笑う。
「また、放課後な」
そして耳元で囁かれた低い声は。
「そのかわいー顔。
めちゃくちゃキスしたくなるから、ふたりだけの時にして」
別れようと決めた決意をグラグラと揺れ動かしそうだった。



