「すずちゃん」
「んー?」
机に伏せていた体をのっそり起こしたすずちゃんの手を取れば。
「どしたの海凪……?」
みるみるうちに顔が引きつっていく。
「一緒にがんばろうね」
「え?な、なにを?」
「期末テスト。まだわたしも勉強始めてないから」
「え!?」
うん、びっくりするよね。
もっとも、自分が一番びっくりしてるんだけど。
「この1ヶ月が勝負だよ、すずちゃん」
「ああ、うん……って、どこ見て言ってるの?」
席についた途端、またワッと女の子に囲まれる漣くん。
それでもなおクールで無表情な姿を見て、一つ決心をした。
漣くんには悪いけれど、
これから1ヶ月、離れよう。
理由はもちろん、勉強のため。
これは漣くんといると集中できないわたし自身の問題だから、彼が悪いわけじゃない。
でも勉強しないといけないっていう立場は同じなんだし、きっと分かってくれるはず。
ごめん。
ごめんなさい、漣くん。
期末テストが終わるまでは、放課後会わないでほしいです……。



