「顔真っ赤。
ほんっとかわいい」
「い、言わないで……っ」
クスッといじわるに微笑む姿にまた体温が上がる。
ぎゅうっと握られてるから、顔を隠したくても隠せない。
どうしたらいいのっ……
「あー、かわいい。
ねえほんと、かわいすぎてやばいんだけど」
「も、もう分かったから……」
そんな何回も言われたら、さすがにわたしだって。
顔も熱いし、首も熱い。
ああっ、頭から湯気出そう……
「だって、こんなにかわいい子が彼女とか最高だろ。というより、好きな子だからもっとかわいく見えんだな」
「な、なにいってるかわかんないよ……」
「海凪といると、かわいいしか出てこないってこと。語彙力皆無になるくらい、いつも海凪をそう思ってる」
「………漣くん」
「ん?」
「か、帰っていいですか!!」
逃げたい。
今すぐここから全力で逃げ出したい。
コロコロ表情が変わる漣くんに
わたしのキャパシティがとっくに振り切れてる。
ただ聞いてるだけなのに、猛烈に恥ずかしい!!



