「告白して、付き合うってなって。
海凪が俺の彼女になったってのが、まじで嬉しすぎたのもある」
あまい。
甘すぎるよ。
目尻が下がって、ただただ優しくて穏やかな目で見つめられたら、なにも言えなくなってしまう。
これがギャップにやられるってやつなのかな。
教室での他の女の子に対する態度。
言葉も、表情も、仕草も、まなざしも。
ぜんぶがとろけそうなほど、
痺れそうなほどあまくて。
こんなのドキドキしないわけがない。
ほんとずるいよ……。
「そんなに俺の言葉、嬉しかった?」
「それは……っ」
ぎゅっと握られていた手に指が絡まって。
「帰る時はできないから。今だけ、ね?」
「っ、」
持ち上げられた手にそっと、キスが落とされた。



