「ふたりは……つきあって、るの……?」


「見ての通りだけど」


「い、いつから……」


「なんで他人のアンタにそんなこと教えなきゃいけねーの。勝手に俺の下の名前呼んだり、副委員長なのに、仕事もしないで言い寄ってくるようなやつに」


「っ……」


浬々ちゃんが息を呑むのがわかった。


「けど、まあ、いいや。
教えてあげる」


教室の温度が一気に冷え込んでいく感じがする。

漣くんの……声が冷たい。


「入学してすぐだよ。
俺が中学の時からずっとすきで、やっと両思いになったばっかなわけ」


「両、思い……」


「そう。
外見だけで寄ってくるようなアンタとは違う。海凪は、ちゃんと俺自身を見てくれてる」