「はぁ……」
少し離れた本棚まできて、深く息をはいた。
ふたりに気使わせちゃったし、あとでお礼言わなくちゃ。
にしても……。
『漣が、すきだから』
すずちゃんの言ってた話はきっと本当だ。
勉強会が始まって2時間は経ってるのに、未だ漣くんの隣を動かない浬々ちゃん。
クールでスタイルも良くて、大人っぽくて。
身長もない、童顔なわたしとは大違い。
2人が並んで座る姿を見るだけで、胸が張り裂けそうなくらい苦しくて、泣きたくなって。
「七流、くん……」
つい、呼んでしまった。
「なに?」
「えっ……」
気づいたら。
「っ……」
あたたかくて安心する、マリンの香りに包まれていた。



