悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。

──────────


そう、思ったはいいものの。


「漣くん、ここ教えてくれる?」

「漣くん!ここってどうやって解くの?」


「漣くん、めちゃくちゃ字綺麗だよね!」


やっぱり女の子に囲まれる漣くん。


「ねぇねぇ、漣くん。
ここ、なんだけど……」


特に浬々ちゃんはずっと隣を陣取ってて、わたしなんか近づく余地もなくて。

仮に近づけたとしても、あそこに行く勇気はない。

一応、ライバル同士ってことになっているし……。


「ここは、教科書に載ってる公式を使えば……」


「あっ、ほんとだ!
ありがとう、漣くん!」


教えてはいるけれど、女の子たちの騒ぐ声は収まらないし、ずっと囲まれててなかなか自分の勉強ができていないみたいで。


ずっと顔は不機嫌なままだし、さっきからビシバシ視線は感じるけれど、わたしじゃどうすることもできない。


「海凪、大丈夫?」

「向坂……」


わたしの隣にいるすずちゃんと、その前に座る江川くんがなんとも言えない顔でこっちを見ていた。