悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。



「うん。
この4人で勉強会しない?」


「勉強会?」

「そう。
たまにはさ、同中のメンバーでやるってのもありかと思って」


もしかして……。


にこっと笑う江川くんが一瞬、そっぽを向いたすずちゃんを見た。


屋上で漣くんと、放課後がどうのこうのって話してたのはこれのこと?


もしかして今日、すずちゃんに告白する予定、だとか……?


ちらりと漣くんを見れば、黙ったままこっちを見て、コクリとうなずいた。


その瞬間、私は勢いよくすずちゃんの手を取った。


「すずちゃん!!」


「み、海凪?」


「勉強会、やろう!
ねっ、いいよね!?」


「ええ、でも……」


ここは私がお膳立てしなくちゃ!

大好きな親友の恋のために!


「昨日の日直の仕事を手伝ったお礼ってことで」


江川くんも付け加えるように言った。

まあ、実際一緒に仕事をしたのは漣くん、だけど。


「……こんなのでいいの?」


「こんなのが、いいんだよ。
俺は、小山と勉強したい」


「っ……!」


江川くん、積極的!!