悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。


今だって────


午後の穏やかな日差しが東屋に差し込む。


羨ましいほどつやつやの黒髪が風に揺れて。

スっと通った鼻筋も。

長いまつげも。

組み直された長い足も。


見れば見るほど、すずちゃんが好きな俳優さんよりも整って見える。

国宝級の顔面偏差値とスタイル。


かっこいいのは十分分かるけど、ライバル視してることもあって、だからこそ、苦手。


そんな彼が行先にいる。

集中しているのか、顔はノートに向いたまま。


せっかく来たけれど、先客……ましてや苦手な人がいる側で落ちついて取り組むなんてむり。


ここは気づかれないように退散して……


「バレてるけど」


!!?