「好きな子追いかけて志望校決めて、恋愛禁止なのをいいことに告白して」
こじらせすぎだろ、と悲しげに目を伏せる。
「漣く……」
「俺、今まで没頭したのって、勉強以外になくて」
「うん……」
「まさか1人の女の子にここまでバカみたいに独占欲丸出しで執着するなんて思ってもみなかった。校則を破ってまで、退学覚悟で付き合いたいと思うなんて」
「っ……」
ゆらゆらと揺れる瞳が、より切なく細められる。
なんでわたしなんかを。
なんで話したこともないのに。
ずっとそう思ってたのは自分だけで、こんなにつらそうな表情をするくらい、漣くんはずっと想ってくれてたんだ。
なのに、わたしは……
「あのね、漣くん……」
「うん」
そんな顔、しないで……。
くるしいよ。
胸がぎゅうっと締めつけられる。
あんなに穏やかに笑う姿が嘘みたい。
教室での漣くんも、放課後に会う漣くんも。
ぜんぶぜんぶ、ほんとの漣くんで。
わたしにだけは。
わたしにだけは素を見せてくれて、言いにくかったと思うこともぜんぶ教えてくれて。
だったらわたしは……
わたしは、どうしたいの?



