悪い優等生くんと、絶対秘密のお付き合い。

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「今、思い出した……」


「俺と話したこと?」


「うん……」


クールで教室でも女の子に冷たい漣くんが、わたしなんかと普通に話してくれた。


確かあの後はいっぱいいっぱいすぎて、逃げるように帰った気がする。


『漣くんとしゃべってしまった……!』


その日の夜はずっとそのことしか頭になかったけれど、あの頃は模試の結果がイマイチで一心不乱に勉強してたから、すぐに勉強に切り替えたんだ。

だから今の今まで忘れてたのかもしれない。

入学したらしたで、授業やらなんやらでバタバタしてたから。


でもまさか……

あの放課後がきっかけで、好きになってくれてただなんて……。


「受験も迫ってたし、とにかく今は勉強に集中しようと思って中学の時はあれから話しかけなかった。元々よく話す仲でもなかったし」


「うん……」


「無事東宮に入学できて、それからすぐ海凪に告白した。あの東屋のことも、ほんとは前から知ってたし」