オオカミボーイフレンド

「……だけど、突然教頭から今回の件はなかったことにすると言われて、志王の父親の力で事件そのものが揉み消されたことを知った。でもその日から、志王は学校に来なくなった。俺は志王の父親に直接会いに行って、事情を聞いた。……そしたら、志王が俺を助けるために父親に頼んで事件を揉み消させたことを知ったんだ」


私は事の真相を知って、言葉をなくした。
私は両親の適当な戯言を信じて、勝手に銀星を悪者扱いし、憎んでいたのだ。


今はもう銀星をそんな男だとは思っていなかったけど、改めて真相を聞かされて自分の愚かさに打ちひしがれている私に、お兄ちゃんはさらに続けた。


「父親は、志王の頼みを聞く代わりにあいつに二度と家から出るなと命じたらしい。これ以上問題を起こされて、志王の弟に害が及ぶのは困ると……俺は、自分はどうなってもいいから志王を外に出してやってくれと頼んだ。そして、父親は俺が志王の前から消えて、これ以上志王に関わらないことを条件に、俺の頼みを聞いてくれた。もちろん、父親が志王にしたことを誰かに話すことも厳禁」


お兄ちゃんは、悔しそうに拳を握り締めた。