オオカミボーイフレンド

銀星の顔を見れないまま、お礼を言ってそそくさと家に入る。
無人のリビングの電気をつけて、ソファに身体を投げ出した。


まだ頭がズキズキと痛む。触ってみた限りでは血も出ていないし、そこまで腫れているというわけでもないから、だいぶ手加減されていたのだろう。


今日は、ものすごく内容の濃い一日だった。
デートとしてはあまり良い結果とは言えなかったけど、友幸から銀星の話を聞けたことは良かったと思う。


目を閉じて、銀星のことを考える。
お兄ちゃんが行方不明になる原因を作った男。強引に私を自分の女にして、好き勝手してきた男。
私の、倒すべき相手。


それなのに、ふとした瞬間に見せる優しさや、獣のような烈しさの中に見え隠れする孤独に、惹かれている自分がいた。