朝食を食べ終えて、私達は一緒にマンションを出た。
当たり前みたいに肩を並べて学校までの道のりを歩けることが、私は密かに嬉しかった。
まるで、楽しかった子供の頃に戻れたみたいで。
だが、学校に着くと突然誰かが悠雅の背中に突進し、思いきり抱きついた。
「悠雅、おはよ!」
嬉しそうに顔を上げて悠雅を見つめているのは、悠雅とよく一緒にいる派手なファッションのギャルっぽい1年生だ。
「……美咲」
悠雅が鬱陶しそうに名前を呼んで、抱きついてくる彼女を引き剥がす。
確か、この間コンビニで一緒にいたのも彼女だ。
美咲という名前だったのか。
私は彼女に向き直り、いつもの癖で笑みを作って丁寧に挨拶をした。
「悠雅のお友達?はじめまして、私は悠雅の義理の姉の瀬戸柚華です」
だが、美咲ちゃんが何か言う前に悠雅が私を鋭い目で睨みつけた。
……何かまずいことを言っただろうか。
さっきまでの穏やかな雰囲気が一変して、気まずい沈黙が流れる。

