クールな野良猫男子には逆らえない。

テーブルについて悠雅の身支度が整うのを待っていると、制服に着替えて洗面所にこもっていた悠雅がようやく姿を見せた。


「……あ、そういえば歯ブラシとか日用品、買いに行かなきゃね」


今更そんなことに気付いた私に、悠雅は眠そうに顔を顰めたまま緩く首を振った。


「……必要なもんは俺が持ってるから、いい」


「え、そうなの?」


言われてみれば、悠雅が持っているスクールバッグはパンパンに膨れている。
まさかお泊まりセットを持ち歩いているのだろうか。
ますます今の悠雅が置かれている状況が気になったが、気安く踏み込んではいけない気がして、私はそのことにあえて触れなかった。