クールな野良猫男子には逆らえない。

「え……っと……もう子供じゃないんだし、一人で寝られるよね?」


「……俺と一緒に寝るの嫌?」


悠雅の声が、不満そうな色を帯びる。
だが、悠雅は掴んでいた腕を離して私に背を向けた。


「……嫌ならいい。わがまま言ってごめん」


和室の戸が閉まる直前、私は「待って」と叫んで悠雅の背中にしがみついた。
思っていたよりもたくましいその感触に驚きつつ、幼い頃の悠雅の寂しそうな瞳を思い出す。


悠雅は暗闇が怖いと言っていた。
もしかしたら、まだその症状が治っていないのかもしれない。


「……いいよ。一緒に寝てあげる」