クールな野良猫男子には逆らえない。

だけど、両親は段々と喧嘩することが増えて、ついに「離婚する」と言い出した。
私は悠雅と離れたくないと訴えたが、お母さんは私しか引き取らないと言って譲らず、私を無理やり連れ出して家を出た。


そうしてしばらくの間お母さんの実家で過ごすことになり、そこは悠雅が住む家から遠く離れた場所で、私が一人で悠雅のところへ戻ることは叶わなかった。


私は悠雅に何度も手紙を出そうとしたがお母さんに見つかって「もう悠雅とは連絡を取っちゃ駄目」と言われた。


悠雅からも何の連絡もなく、私は疲れ果てて次第に悠雅のことを考えないようにして過ごすようになった。


そして中3に上がった時、お母さんが仕事の都合で昔悠雅と住んでいた街に戻ることになり、私はそこの高校を受験してお母さんと共に今のマンションに引っ越した。


悠雅にまた会えるかもしれないと期待したけどそう上手くはいかず、だけど1年後、入学式の日に悠雅と再会した。


悠雅の髪は地毛が色素の薄い明るい茶髪で、珍しい髪色だったからすぐにわかった。


久しぶりに会った悠雅は背が伸びて大人っぽくなっていたけど、寂しそうな瞳は昔と変わらない気がして、思わずその背中に話しかけた。


でも、返ってきたのは冷たい、拒絶の言葉。


悠雅は、約束を破った私を憎んでいるのかもしれない。
もうきっと、昔のようには戻れないのだろう。


私は悠雅のお姉ちゃん失格なんだから。