冬の花



「今日は君の事呼んでないんだけど?」


扉を開けた鳴海千歳は、私の姿を見ると不機嫌そうにそう言った。


私は再び、夕べ鳴海千歳に呼び出されたホテルの部屋へとやって来た。


「とにかく、中入れば?
こんな所で話すのもなんだし」


鳴海千歳は私を部屋に招き入れると、
そそくさと歩いて行きソファーに腰を下ろした。


その前にあるテーブルにはノートパソコンが開いた状態で乗っていて、
電源も入っている。


「仕事中でした?」


「ん?いや。
夕べ、そのまま寝たみたい」


そう言って眠たそうに私を見上げている。


多分、眠っていた所を私が訪ねて来て起こしてしまったのだろう。


「座れば。
そっち側のソファー色々置いてるけど、座れない事もないでしょ」


私は言われたように、鳴海千歳の向かいのソファーに腰を下ろした。


ソファーの上には、色々な小説や漫画や、
仕事関係なのか書類が山積みされている。