「……何故?」
哀淋のお母様が、鋭い眼差しとともに問う。
幹は一瞬ひるんだようだけど、くっと息を呑んでから答えた。
「蔦子姉ちゃん、今の生徒会ですごく楽しそうなんです。ぶっちゃけ人手不足のカツカツで忙しいことこの上ない生徒会ですけど、蔦子姉ちゃんは楽しそうにしています。だから今は学校に集中させてあげてください。女将修行とかがあるのはわかってますけど――生徒会にいる蔦子姉ちゃんは、BLを語ってるときと同じくらい楽しそうなんです!」
「………」
「………」
幹……最後の情報はいらなかったかもしれない……。
哀淋の実態(実生活)を知らない俺は率直にそう思ったけど、世間は違うらしい。
「まあ……!」
「蔦子、そんなに生徒会が楽しいのか……っ」
え。
哀淋のご両親、どういう反応……?
「え……ええ! 楽しいですわ!」
哀淋も乗るな! いや楽しいと言ってもらえるのは嬉しいけど。



