「……わかりました。お供します」

ため息をつきながら書類を拾い集め始めました。

「ん」

「……ありがとうございます」

数枚、けいちゃんの方へ飛んだ書類を拾って渡してくれました。

……なんかちくしょうって感じですね。

なんつーか、この前から余裕あるんですよね、けいちゃん。

あれです、あれ。卒業したら一緒に住もうってあれです。

……今更ですが私も結構な返事をしたものです。

言っちまったから仕方ねえですが。

取り消して弱みを握られるのも嫌ですし。


廊下を、けいちゃんの後ろを歩きます。

部活生やまだ残っている生徒と行きかいます。

まあ好奇の目で見られますわな。

けいちゃんが私に土下座かましたの、みんな知っていますし。

付き合ってるとかそういうことの否定も肯定もしていない状態ですし……ハッキリさせてえですね。

「こーちゃん」

――ん? いきなりけいちゃんに腕を掴まれました。あん? なんですかこの野郎。

「どこまで歩くの。教員室過ぎてるよ?」