けいちゃんへの返事、後悔はしていないです。

けいちゃんとなら一生一緒でも楽しそうですし、からかい甲斐もありますし。

でも別に、付き合って、とか言われたわけじゃないんですよね。


――さあて。どうしましょうか。



+++



「こーちゃん付き合って」

「………」

バサッと、不覚にも手にしていた書類束を落としてしまいました。

いや、たった今それ言われてないよなー、とか考えていたもので。

場所は、相変わらず忙しいのに人手不足な生徒会室。

いるのはけいちゃんと蔦子先輩と緒方くん。

伽藍はいません。いなくていいです。

「どした? 教員室に行くのに人手が足りないんだけど……」

「ややこしいのよあんたは!」

わたしがツッコむ前に蔦子先輩から本が一冊、けいちゃんへ向けて飛びました。

「哀淋、すぐに物にあたるな」

それを難なく受け止めたけいちゃんです。

なんか慣れてきていますね。