「うん……何回か俺も突撃受けた」

伽藍め。最近はネタ集めで大人しくしていた新聞部に格好のエサを投げやがって。

「会長、蘭丸と付き合ってることになってるっすからね」

「それな~」

なんかメンタルがぐだぐだする。

椅子に寄りかかっていた身体を、ごてんと机に放り投げる。べったりと頬が机に張り付く。

「俺と付き合ってるって大伯父さんにも宣言してるから、学校でも否定できないんだよなー。する気もないけど」

「じゃあ五月女先輩と戦うんですか?」

「それこーちゃんがノリノリで「私のために争わないで」って言うオチな」

「蘭丸、案外ノリいいんすね」

ノリ良すぎる性格だよ。

そこでふと、幹が難しい顔になった。

「……会長、蘭丸のあの性格知ってたんですよね?」