「反応ひでえな。音々がやってくれたんだよ」
斗賀も、私の性悪も口悪も知っているので言葉はくだけます。
斗賀は中学当時から男子の中でも背が高い方でした。
責任ある立場を任されやすく、また本人も気さくに引き受けるので委員長なんかをよくやっていましたっけ。
「浅井のことけなしたわけじゃないからな? 蘭が化粧しててびっくりしただけだから」
まー私も自分が化粧していることにびっくりしていので斗賀を責められません。
「どうかな? 蘭似合う? 今日生徒会長を一名ほど狂わしてきたところなんだ」
「おい」
一名ほどって、生徒会長は一名しかいません。
……確かに発狂させてしまったですけど。音々の説明は雑すぎます。
斗賀は三秒ほど黙ってから首を傾げました。
「会長って女子?」
「ううん。朝宮蛍都っていう男子で――」
「蛍都さん⁉」
斗賀がいきなり大声をあげました。なんだ? です。
「え、まじで蛍都さん先輩なの⁉ いいなあ! えーっと、二人とも久遠だっけ?」
「そう、だけど……西条くん、朝宮先輩のこと知ってるの?」



