会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】


? なるほどって何だろう。

意味はわからなかったけど。

「はい」

可愛い弟だ。もちろん頼まれるさ。

「では、あとはごゆるりとしていかれよ。生憎、湖蘭も伽藍も手すきではないので案内(あない)させるのは難しいが……」

渋い顔をしたこーちゃんの大伯父さんに、こーちゃんが軽く手をあげた。

「大伯父さま、ご承諾いただければ私が勝手に歩いて帰りますので、お気遣いなく」

「ふむ。では湖月に頼もうか。蛍都くん、また」

「はい。突然失礼いたしました」

俺が頭を下げると、こーちゃんの大伯父さんは「なに」と言って踵を返した。

「じゃあ湖月。朝宮さんんことは任せたわ。伽藍、仕事に行くわよ」

「だから俺はこいつを――」

「伽藍」

湖蘭さんは名前を呼んでにこっとしただけなのに、伽藍は顔をひきつらせて押し黙った。

「またね、湖月、朝宮さん」

「うん、またー」

手を振り合うこーちゃんと湖蘭さん。

そして湖蘭さんのもう一方の手は、伽藍の後ろ襟首を掴んでいる……。

「……ふう、大伯父さままで出て来るとは思わなかった。すみません、いきなり騒々しくて――」

「こーちゃん?」

俺も名前を呼んでにこっとしただけなのに、こーちゃんは後ろめたいことがあるように顔を引きつらせた。逃がさないよ?

「――つまりここが、哀淋の家での話に出てきた『湖風』なんだね?」