「もし…杏がいいなら…ずっと家にいてくれてもいいのよ。貴方は嫌だろうけど…変えていきたいと思うから」


お母様……

東堂は変わらないといけない。

それは東堂の人間である、あたし達がやらなあかんことや。

周りを変えるんじゃなくて、自分たちが変わって…それで、周りもついて来てくれるようにしないと。


あたしは


どうしたらいいかな



「関東には…ここに来てくれてたお友達が居るのよね」

「うん。すごく優しくて思いやりのある友達がいる」

「高校生を…またしてるのよね?」

「そう…今は高2の秋。休学届はだした」

「勉強がもう一度したい訳ではないでしょ?」

「うん。勉強しに行ってるんじゃない」


呆れるかな
理解はしてもらえへんやろうな
一回卒業してるからな。


でも、それでもいい


「あたしは今しかできない事をしに行ってる。あの場所でしか感じれへん事がある」


あのままお別れなんてするつもりない


こうやって話せたからこそ言える



「あたしは、関東で、北蓮見を卒業して、ケーキ作りしたいねん。だから…リハビリが終わったら、あたしは東堂を出る」