次があってたまるもんですか

志木さんはそう言って目を閉じた。足は動かしてくれている。

もう直ぐ外だ


妹は訳がわからないと言った顔で、さっきから黙っている。ただ俺が言ったことを守ろうとしているのか、全く泣かない。



「外に出たら、泣け」

「お姉ちゃんが…」

「うん。俺が戻るから。だから泣くな」

「泣いていいのか、泣いたらダメなのかどっちですか…」



「……好きな女の涙以外、鬱陶しい」



驚いて、その後まるで、ゴミを見るような目で俺を見る妹。そんな顔もできるんだな。


「お姉ちゃんをお願いします」


「あぁ」


外はうっすらと明るくなっている

朝日が…昇る



「「「「泉!!!!!」」」」


声がした方には、多くの人が。そこには雄作さんも、組の人も…… そして何故か親父まで居た。


なんだなんだ



「とりあえず志木さんを」


そう言えば、すぐに白い服を着た救護の人が駆け寄ってきて、志木さんを担架に乗せた。

もう既に、待機してくれてたんだな

よかった