好敵手~真実探求ハムカイザー

 警察署からの帰り道、緑茶五右衛門が運転する車の後部座席で日之影真と実が喋っている。そこに緑茶が口を出した。
「だからなぁ、僕の車の後ろでVIP気取りで喋るのはやめてくれないか。影になってさっさと帰ればいいんじゃないか。」
 緑茶がそう言うと真が言い返す。
「先生いいじゃないですか。影の中で喋ってる訳じゃないし。それより一緒にお昼をどうですか。ご馳走しますよ。」
「分かった。タクシー代の代わりか。まぁ、影と喋るより車の中にいる人間と喋る方が違和感はないからな。」
「そう言うことで。」
 緑茶との会話が一段落すると真と実は再び話し始めた。

(みのる)、亜莉須さんに随分こだわってるな。」
「亜莉須ちゃんが初動ミスをやらかしたイーバリーの件なんだけど、金銭面で幹部の不正が結構あるみたいなんだな。」
「最近は殆どセルフレジだろ。」
「そこは考えているようだ。おそらく仕入れ絡みの業者絡みでやってるな。巷では[()い物デリバリーのイーバリー]じゃなくて[威張ってるからイーバリー]って言う輩もいる。だから誰かの影になって調査する。そして警察にタレ込んで亜莉須ちゃんの手柄にしてやるよ。ヒーローとは違う本来の影の役割を果たすんだ。」
「少し違うと言うかズレてるような気もするが。我々影が介入するのは民事よりもむしろ刑事だからな。それにミニスカートは全く関係ないだろ。」
「兄さん固いこと言うなよ。影の仕事は天下の副将軍や裏稼業全般でいいじゃないか。それからミニスカートは僕が影になっているという合図だ。兄さんはともかく緑茶先生に分かるようにしてる。先生、小説のネタにして下さいよ。」
 実がそう言うと緑茶は、
「セクハラしたアンチヒーローがヒーローに成敗される物語になるな。」
と笑った。