「まあいっか。うん。了解っ! 陽菜と花火見られるには違いないしね」

 しーちゃんは小さく肩をすくめると、カラカラッと笑った。

「かなり綺麗に見えるから、期待してて」

 カナが得意げにそう言った。

「しーちゃん」

「ん? なに?」

「ごめんね。なんか……お祭りっぽくなくて。後ね、おじいちゃんとおばあちゃんも一緒なんだけど……」

「あ、家族でなんだもんね。お邪魔しても大丈夫?」

「うん。それは大丈夫だけど」

「わたしも全然、問題なし! でも、バカ言わないように気をつけなきゃね」

 しーちゃんはそう言って、カナを見上げた。

「……ま、叶太くんが平気なら、大丈夫だよね?」

「どーいう意味だよ」

 カナがしーちゃんの頭をぽかんとはたいた。

「暴力はんたーいっ」

 しーちゃんが楽しげに笑う。

 一週間と少し先のお楽しみ。
 先生が入ってきて、話はそこで終わったけど、わくわくと胸が高鳴るのは止まらなかった。