「じゃあ、そろそろ行って来るね」
浴衣を着た志穂も交えて、リビングやベランダで何枚も写真を撮った後、オレたちはホテルの部屋を出た。
「暑いから、疲れたらすぐ戻るのよ? 無理しないように気を付けて楽しんでいらっしゃいね」
ばあちゃんがハルに声をかける。
「はぁい」
ハルが笑顔で答えている。
じいちゃんはオレの方へ来ると、
「カナくん、頼んだよ」
と一言。
「まかせて!」
と胸を張ると、カメラを手渡された。
あれ?
「今年買ったミラーレス。これなら、軽いし簡単だから」
じいちゃんの趣味はハルの写真を撮ることだ。写真が趣味ではなく、ハルを撮るのが、ってところがポイント。
「すぐそこだし、邪魔にはならないだろう?」
ハルをよろしく頼むよ、じゃなく、ハルが親友と露店を楽しむ姿をカメラに収めてきてねって意味の「頼むよ」か。
まあ確かに、わざわざよろしくされなくてもハルのことはオレ、心底しっかり気を付けるしね。
じいちゃんの愛嬌ある笑顔に思わず笑うが、ハルの浴衣姿は格別だ。自然な姿をカメラに収めたい気持ちは分かったので、
「了解。後でデータちょうだいね」
と快諾。
「もちろん」
じいちゃんも笑顔で答えてくれた。
☆ ☆ ☆
浴衣を着た志穂も交えて、リビングやベランダで何枚も写真を撮った後、オレたちはホテルの部屋を出た。
「暑いから、疲れたらすぐ戻るのよ? 無理しないように気を付けて楽しんでいらっしゃいね」
ばあちゃんがハルに声をかける。
「はぁい」
ハルが笑顔で答えている。
じいちゃんはオレの方へ来ると、
「カナくん、頼んだよ」
と一言。
「まかせて!」
と胸を張ると、カメラを手渡された。
あれ?
「今年買ったミラーレス。これなら、軽いし簡単だから」
じいちゃんの趣味はハルの写真を撮ることだ。写真が趣味ではなく、ハルを撮るのが、ってところがポイント。
「すぐそこだし、邪魔にはならないだろう?」
ハルをよろしく頼むよ、じゃなく、ハルが親友と露店を楽しむ姿をカメラに収めてきてねって意味の「頼むよ」か。
まあ確かに、わざわざよろしくされなくてもハルのことはオレ、心底しっかり気を付けるしね。
じいちゃんの愛嬌ある笑顔に思わず笑うが、ハルの浴衣姿は格別だ。自然な姿をカメラに収めたい気持ちは分かったので、
「了解。後でデータちょうだいね」
と快諾。
「もちろん」
じいちゃんも笑顔で答えてくれた。
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