「ーーもし、この世に"奇跡"があるなら俺はかけてみたい」








ある道は土砂降りで湿っていた。









「うん、私ーー今奇跡って思ってる。
だってーー生きてる陽太に会えてるからっ」






その道の横に、青いタオルは赤く染まりーー








「うん、ずっと一緒だよ」







そこに似合わないクマのぬいぐるみが、へしゃげた車の横にいた。











陽太の頬に触れた。

本当にひんやり。
今は夏だよ。




陽ーーーー太?