「それあげる。 いますぐ食べられるように、洗ってきたよ」 手渡された、ひとつのリンゴ。真っ赤なリンゴ。刃が通ったことのないリンゴ。 「いいの?ありがとー」 「うん、食べたくなって買ったんだけど。 袋買いしたら、さすがに多かった」 「緑のリンゴも買ったの?」 「そう、合わせて2袋。 反省してる」 ハルキくんは、ときどき不思議。 たかが1歳とはいえ、なにもかもが変わる差。