呪い本14ページ 魔破りの目

「和巳さん、どうしたの?」

突然声をかけられて肩を跳ね上がらせた。よかった、馬服くんじゃなくて執印さんだ。

「あのね、馬服くんが呪いでみんなを殺し始めて……それで呪いを解こうと思って」

「呪いって……自分に対してかけてる?」

「そう、呪いで体を強くして刀で一度に殺したの。だから……」

「だったら解除しただけじゃまた使うと思う」

状況を必死に説明すると、使おうとしていた呪いを執印さんに否定される。

「じゃあ呪いを使えないように……」

「そうする呪いは効果が切れたら一日空けないとまた使えないよ。一日もあれば殺されるでしょ」

確かにそうだ。これはどん詰まり……?先が見えてこなくて焦り、唇を巻き込んだ。

「和巳さんは呪いをかけてる?」

「うん、足が思った通りに動く呪いで逃げてきたの」

「その呪いは二つの呪いを組み合わせたもので、足を強くする、それによって体にかかる負担をなくすっていう二つの呪文を組み合わせたものなんだよ」

そんなことも本に書いてあったのかな?とにかく私より詳しい……

「単純に動けなくする呪いはペナルティが課せられて大変。だから彼の魔法を分解すれば、体にすぐ限界が来る。私が唱えるから、和巳さんは逃げるんだよ」

酷い言葉が聞こえたのに、執印さんは私を助けようとしてくれる。私はこれまでのことを申し訳なく思う。

来た!集中し、すぐに避ける用意をする。
ごめん執印さん、後でお礼するからね!

窓を割って飛びかかってきた馬服くんを避けようとしたとき、呪文を唱えるのが聞こえた。


私は床に崩れ落ちた。