呪い本14ページ 魔破りの目

これは金曜日のことで、次の日には遊ぶ約束のある土曜日がやってくる。

男子グループと一緒に食事に行くんだけど、初めて行くところだった。馬服(まはら)くんっていう優しくて面白い男子の提案で、三人は本当に味に問題ないでしょうね?といじるけど、私は密かに期待していた。

その食堂は大盛りで、みんなでシェアして食べるらしい。体の大きい馬服くんは同じグループの男子に、一人でたべるんじゃねえのとからかわれていた。

どれくらい大盛りなのかはわからないけど、馬服くんは夕方にラーメンを食べて夜もおかわりするくらい大食いだ。私は他の人より食べる量が少なくて、バイキングでは食べたいものを食べずに帰ったこともあるから、いっぱい食べられる人には憧れる。

この日の待ち合わせ場所は古い商店街の門の下で、シャッターが続く並びを抜けると、赤い店構えが見える。

「ここだよ」

看板は割れ落ち、ガラス張りのドアは少し汚れている。枯れかけの鉢植えや何に使うのかわからない道具が立てかけられていて、本当にやっているのかさえ怪しい。

「やっぱ店汚ねぇな」

男子グループのリーダーが指を差して正直な一言を放つ。

「お前これでクソみたいな店だったらバイト先に押しかけるぞ」

「いややめてよ迷惑だって」

笑いながら馬服くんの首に腕をかけると、馬服くんは丸みのある頬を上げて笑い、腕を退かせようとしていた。