顔をあげ、見えてしまった。 夏川くんが首を吊ってぶら下がっていた。 「あ……ああ……」 私はその場で腰を抜かしてしまい、声にならない悲鳴をあげた。 お母さんは首を吊って死んだ夏川くんの前に座り、ずっと彼に話しかけていたのだ。