恐る恐る近づき、お母さんの背中に向かって声をかけた。 「あっあの……」 出た声が小さすぎて、お母さんには聞こえていないようだ。 ゆらゆら揺らしながら、ずっとボソボソ呟いている。 「あの……」 「……ねえ……あ……っ……そ……」 「あっあの!!」 その瞬間、ピタリと声と体の揺れが止まった。