「知った……っていったいどこで」
「数ヶ月前のことでしょうか。ディアナ様がずっと想いを寄せていたグランリア王国の王子が婚約を決めたという話にショックを受け、部屋に引きこもっていました」
その話は、前にも聞いた。カーラもかなり心配していたと言っていたはずだ。
「アタシは、あまりに悲しんでいらっしゃったディアナ様が不憫で、力不足だとはわかっていながらも、聞きに行こうと思ったんです。今からでもディアナ様をその王子の妃にさせることはできないのかって」
でも、そんなことしなければ良かった。そう言いながらカーラは自嘲気味に笑う。
「偶然、本当に偶然です。その時に国王夫妻が話しているのを聞いてしまったんです。ディアナ様のことは本当に隠し通すべきなのか、と深刻な雰囲気で話し込んでいました」
気になったカーラは、息をひそめその話を聞いてしまった。今まで自分が王女だと信じて仕えてきた相手は、自分の腹違いの妹であり、母に辛い思いをさせた公爵家の令嬢。すっかり混乱してしまったそうだ。
「聞かなかったことにしようと思いました。今まで通りディアナ様には王女として接しよう。……でもやっぱり無理でした」



