「由理、一つ言い忘れていた」
「何?次の差し入れのリクエスト?」
「俺、明日死ぬんだ」

ピタリと私は硬直した。突拍子もない台詞に今日はエイプリルフールかと勘違いしてしまう程だ。

「…何の冗談?」

強張った顔で私が尋ねると、叔父さんはいつもと変わらない調子で答える。

「これが本気なんだって。ほら、お前宛の遺書を用意した。明日、俺に何かあればそれを見ろよ」