「そろそろ手帳を返してくれるかな?」

蛇島さんが手帳に手を伸ばすのを私はかわして、後ろに下がり距離をとる。

「…由利ちゃん?」
「蛇島さん、教えてください」

私はあるページを開いたまま蛇島さんに見せる。

「どうしてここに叔父さんが服用している睡眠薬の処方箋のコピーが貼ってあるんです?」
「それは、先生が病気で忘れっぽいから教える為ですよ」
「…蛇島さんは、叔父さんの病気を知ってたんですね。では、何でこの処方箋は『一錠』ではなく『一瓶』なんてとんでもない量になっているんですか?」