スローモーションのように、2人が宙を舞う。

携帯をスカートのポケットから取り出す。


メッセージ1件。



『君たちは逃げられない』



メッセージには画像が添付されていた。

画像を開くと、クラス全員の顔写真つきの名簿だった。

顔写真にバツ印がついている。


……バツ印がついていたのは、犠牲となった5名。


まるで誰が順番に犠牲になるのか決められているようだった。


狂った教室。

残虐的な出来事に、震え上がるだけだった。



どうしたらいいの……。



クラスが崩壊している。

このままだと、クラス全員の命が危ない。

そんなこと、口に出さなくても、誰もが分かりきっている。


それでも、この復讐劇を止めなくちゃ。

安住の復讐を終わらせないと……。



「ね、ねえっ!」



私はクラスメイトに向かって声を上げた。

クラスメイトの視線が私に集中する。



「これって、安住の復讐なんだよね?」

「……そういうことなんだろ」



嘘みたいな出来事が現実に起こっている。

受け入れたくないけれど、もう立ち向かっていくしかない。


これ以上、犠牲者を増やさないためにも。