ドクン 心臓から聞き慣れない音が鳴る いや、もう聞き慣れたかもしれない この家に来て、この人と出会って、この音をよく鳴らす私の胸 「どうした?」 柔らかい目で私を見ていた真琴くんがふと表情を変えた 「ううん…なんでもない」 数学なんて嫌いなのに テスト勉強なんてしたくないはずなのに この時間が…もっと続けばいいのにって思う 「あとは?分からないところある?」 …… 「じゃああと一箇所だけ…」 ほんの…数分でもいい あと、少しだけ