渡すだけ渡した後、身軽になった腕をぐるりとまわして、手を振った。 「じゃあねー、僕この後ディナーの予約入ってるから」 「次はアポ取ってきてください」 「また連絡します」 「チャオー」 背中を見送る。お土産を持ち直すと、八橋さんが手をこちらに伸ばした。 「貸してください、持ちます」 「八橋さん、これからお昼ですよね?」 「身内が迷惑をかけたので」 紙袋をとられ、八橋さんが来た道を戻る。つまりエレベーターへ逆戻り。 エレベーター前で立ち止まった。 「今日のお昼は何ですか?」 尋ねてみる。