そ、そんなに笑うとこ? 「笑ってないで、八橋さん。はやく撤退しますよ」 「はい、すみません」 立ち上がる八橋さんの手を引く。 「正武さん」 「なんですか?」 少し笑いながら、八橋さんが話しかけてくる。 「俺も好きです、正武さんのこと」 上空で鳶が鳴いた。 返事を先越されてしまった。 近所の駄菓子屋でラムネを買った。カランコロンと傾ける度にビー玉が動く。 それを物珍しそうに八橋さんは観察している。