そろそろきみは、蹴られてくれ。



天使なのか、橘は。


天使の笑みが見えた。


え、地球滅亡の危機? それとも、わたしに命の危険?


照れ隠し。急いで席に座って、反対側を向く。


今日のわたしのテンション、おかしいよ。


世の中のひとたちって、みんな、恋するとこんなテンションになるの? たいへんだなぁ。……わたしはとくに、不思議なタイプなんだろうな。察しがつく。


「ありがとね、紗奈ちゃん」


上機嫌なその声を聞きながら、天使が見えたこの目を治すために、しきりにまばたきを繰り返した。