「おはよ」 「おはよう」 普通に返して、はっとする。 わたしも早く、気持ちを伝えなければならない──? その催促? もしや? えっ、それは、やばい。 「ねぇ、紗奈ちゃん。昨日さ、おれのハチマキ持って帰ったよね」 「……うん、そうだよ」 よかった、その話か。──いやぜんぜんよくない。 持って帰ったというか、わたしが渡したら即行っちゃったというか。でも、勝手に彼の額から外して、自分のハチマキを渡したのはわたしだ。うっ。