入口が騒がしかったのはそういうことだったのか。
「他の3人は?」
「隣のクラス行ってる。隣、悠理のクラスなんだろ?」
「うん、そうだけど」
ピロン、とスマホの着信音がして皆一斉に自分のスマホを確認する。
「私じゃない」
「俺もー」
「あ、俺だ」
どうやら、連音さんのところに誰かからメッセージが送られてきたみたいだ。
「香から?なんだろ・・・写真?」
「見せろ見せろ!」
野次馬根性で龍羽が連音さんのスマホをのぞいた。
「ブッハ!悠理、めっちゃ不機嫌じゃん!」
写真を見て、龍羽がふき出す。
「俺にも見せてー」
「はい」
連音さんが、みんなに見えるようにスマホを傾けた。
写真には、浴衣を着て不機嫌そうに女子の相手をする悠理が写っていた。
さすが、というかなんというか悠理に浴衣が似合いすぎている。
女子の目もハートになっている。
当の本人はめちゃくちゃダルそうだし、不機嫌だけど。
久しぶりに、悠理のこと見たな・・・。
最近はお互いなんとなく避け合っていたし、一緒に帰ることもなかった。
実行委員会の集まりも悠理はサボってたし。
奥江さんは来てたけど。
樹里さんからもらった名刺は、まだ悠理に渡せずにいる。
・・・このまま自然消滅になったり、しないよね・・・?
急に不安が胸の中に広がった。
冷たい何かが、ヒヤッと心に降りてくる。
「真紘くーん!こっち来てー!」
女子の甘ったるい声で現実に引き戻される。
「あ、はい!」
「おーおー、『真紘くん』呼びか」
「アハハハハ・・・」
「人気だねー」
「ほら、早く行ってきなよ。俺らは違う人に接客してもらうし」
「ありがとうございます。じゃ、これで」
その後も、私は不安を抱えたまま接客を続けた。
「真紘くん、もうシフト終わりなの?」
「うん」
「え~、残念!じゃあさ、その服のまま休憩して校内回ってよ!宣伝にもなると思うし!」
「え・・・この衣装で?」
軍服の衣装を指さす。
「うん!ね、お願い!クラスの売り上げに貢献すると思って!」
「わ、分かった・・・」
もう十分売り上げには貢献してるんだけど・・・とは言わないでおいた。
クラスメイトの勢いにおされる形で、軍服のコスプレをしたまま教室から出る。
休憩といっても行く場所ないよなぁ・・・。
他のクラスに行っても女子がうるさすぎて落ち着いて楽しめないだろうし。
「他の3人は?」
「隣のクラス行ってる。隣、悠理のクラスなんだろ?」
「うん、そうだけど」
ピロン、とスマホの着信音がして皆一斉に自分のスマホを確認する。
「私じゃない」
「俺もー」
「あ、俺だ」
どうやら、連音さんのところに誰かからメッセージが送られてきたみたいだ。
「香から?なんだろ・・・写真?」
「見せろ見せろ!」
野次馬根性で龍羽が連音さんのスマホをのぞいた。
「ブッハ!悠理、めっちゃ不機嫌じゃん!」
写真を見て、龍羽がふき出す。
「俺にも見せてー」
「はい」
連音さんが、みんなに見えるようにスマホを傾けた。
写真には、浴衣を着て不機嫌そうに女子の相手をする悠理が写っていた。
さすが、というかなんというか悠理に浴衣が似合いすぎている。
女子の目もハートになっている。
当の本人はめちゃくちゃダルそうだし、不機嫌だけど。
久しぶりに、悠理のこと見たな・・・。
最近はお互いなんとなく避け合っていたし、一緒に帰ることもなかった。
実行委員会の集まりも悠理はサボってたし。
奥江さんは来てたけど。
樹里さんからもらった名刺は、まだ悠理に渡せずにいる。
・・・このまま自然消滅になったり、しないよね・・・?
急に不安が胸の中に広がった。
冷たい何かが、ヒヤッと心に降りてくる。
「真紘くーん!こっち来てー!」
女子の甘ったるい声で現実に引き戻される。
「あ、はい!」
「おーおー、『真紘くん』呼びか」
「アハハハハ・・・」
「人気だねー」
「ほら、早く行ってきなよ。俺らは違う人に接客してもらうし」
「ありがとうございます。じゃ、これで」
その後も、私は不安を抱えたまま接客を続けた。
「真紘くん、もうシフト終わりなの?」
「うん」
「え~、残念!じゃあさ、その服のまま休憩して校内回ってよ!宣伝にもなると思うし!」
「え・・・この衣装で?」
軍服の衣装を指さす。
「うん!ね、お願い!クラスの売り上げに貢献すると思って!」
「わ、分かった・・・」
もう十分売り上げには貢献してるんだけど・・・とは言わないでおいた。
クラスメイトの勢いにおされる形で、軍服のコスプレをしたまま教室から出る。
休憩といっても行く場所ないよなぁ・・・。
他のクラスに行っても女子がうるさすぎて落ち着いて楽しめないだろうし。

