俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

【今日は遅いの?】



嘘つくのは申し訳なかったけれど、【うん、学校の都合で】と返信した。さっきまで忘れると決めていたのに完全に忘れることはできなくて、またこないだみたいになってしまわないか、家の事が心配で気が気じゃない。



すくなくともあと2時間以上はかかるから、帰りは相当遅くなりそうだった。




「用事?」



人のことを見ていなさそうなのに、意外と見ていたりするから機敏に気づける人なのだろう。


「……あ、大丈夫だよ、ぜんぜん」



だからこそ隠さなきゃ、気をつけなきゃ、という思いがまた生まれた。私は笑顔を浮かべて、「大丈夫だよ、気にしないで」と言ったけれど、彼はまだ不服そうだった。