俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

「電車乗ったことないの?」
「あるけど、しばらく乗ってなかった」




私は、電車を使わない日なんてほとんどない。電車がなければ生活できないし、ここら辺に住んでる人にとって電車は必要不可欠だと思う。






【列車が参ります、白線まで下がってお待ちください】



アナウンスとともにやってきた電車に乗り込むとやっぱり中は空いていた。

朝は田舎から都会に向かう人、夜は都会から田舎に帰ってくる人が多いから、今の時間、田舎から都会に向かう人はほとんどいない。



蒼太くんが座ったのを見て、私も距離をあけて隣に座った。



「何か用事でもあるの?」
「うん」



蒼太くんから帰ってくる返事はだいたい2文字、多くて4文字くらいで、まだ日が浅いけれど、そこには慣れてきたような気がする。

特に話すこともないし、電車で話すのは気が引けたため、窓の外に目を向けていたとき、私のスマホが震えた。



見なくても誰からか、わかる。