昨日言おうと思ったのだけれど、雰囲気的に言えなくて、今日になってしまったから弁解は必要そうだ。
怒られたばかりのお兄ちゃんだけど、直す気はなさそうだし、言われれば言われるほど逆らっている。思春期の反抗期じゃないんだから心の底からやめてほしいと思う。
だけど、今日は蒼太くんに付き合うって決めたから家の事は一旦忘れよう、と思って頭から消す。
長い田舎道をふたりで無言で歩く。目の前に小さな虫がきたとき心底嫌そうな顔をして手で払う蒼太くんを見ているとパッと目が合ってしまった。
私は急いで逸らしたけれど、気づかれていたみたいで「なんだよ」と怒られる。
「なんでもないよ」
「人の顔ガン見すんのやめろよ、いつも」
怒られたばかりのお兄ちゃんだけど、直す気はなさそうだし、言われれば言われるほど逆らっている。思春期の反抗期じゃないんだから心の底からやめてほしいと思う。
だけど、今日は蒼太くんに付き合うって決めたから家の事は一旦忘れよう、と思って頭から消す。
長い田舎道をふたりで無言で歩く。目の前に小さな虫がきたとき心底嫌そうな顔をして手で払う蒼太くんを見ているとパッと目が合ってしまった。
私は急いで逸らしたけれど、気づかれていたみたいで「なんだよ」と怒られる。
「なんでもないよ」
「人の顔ガン見すんのやめろよ、いつも」



