俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

「ずっと泣くの我慢してたんだと思うけど、蒼太はもういない。愛結ちゃんが泣いても泣かなくても現実は変わらない、だからちゃんと受け止めてあげてほしい」




私が泣いても泣かなくても現実は変わらない、もう蒼太くんは私の隣にいない。

温かい手で髪を撫ででくれることも、温かい手で私の手を握ってくれることも、温かい腕で抱きしめてくれることも、温かい言葉をかけてくれることも、絶対にないし、二度とない。



私が大好きだった人はもういない。

こないだまで私の隣で笑っていた人、こないだまで私の隣を歩いていた人はいない。




麗音さんに頭を抱えられて、私は泣いた、きっと一生分泣いた。止めようとしても、きみとの日々を思い出しただけで、低い掠れた声を思い出すだけで、温かさを思い出すだけで涙が止まらなかった。