俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】

すこし前の話をしたとき、顔色が変わっていたし、たまに目が赤く腫れて、クマが目立っていた。

いつも写真を撮って、何かをメモしていた。

『忘れたくない』『いましか見られないものを見たい』が口癖だった。





「愛結ちゃんのことは忘れないように毎日メモして、ここを真っ直ぐ進んだ丘に行けばいるってドアに貼ってた。愛結ちゃんのこと一瞬でも忘れたときは取り乱してた。本当のこと言ったら泣かれる、負担をかける、自分のことは気にしないで生きてほしいって言ってたから……」




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◇ 忘れたくないこと、あさおきたらいちばん最初に開いて

･ まいあさ、いつものばしょに行く
･ くちわるくする。たぶんやさしくしたら引かれる
･ かおをよく見て、無理してるときはすぐぼーっとする
･ かみは茶色、肌はしろい、目はおおきめ、まつげは長い
･そのひとの前では泣かない
･特定のかんけいにならないで、きょりをおいて、離れるときつらいから

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あの日、蒼太くんは私と過ごした日を忘れていた。

あの日は私にとって大切な日になったのに、忘れられてしまったことに怒って、それだけどうでもいいことだったんだ、って思い込んで、「なに、言っていたとしたらって。自分の言ったことも覚えていられないの！？」とぶつけていた。